手形の割引きとは何ですか?
手形の割引きとは、受取手形の代金を、支払期日までにどうしても欲しい!という場合に、その受取手形を銀行に持っていき、手数料を支払って、買い取ってもらう事です。
この手数料を、割引料といいます。
手形の割引きの仕訳の方法
手形を割り引くと、銀行に手数料(割引料)を支払う、といいましたね。
この割引料の分は、受取手形を持っていた人からすると、損することになります。
この損した分は、勘定科目としては、「手形売却損」というものを使います。
「手形売却損」は、損益計算書の左側の「費用」の扱いをします。
その為、増えたら左側、減ったら右側です。
(「減る」という事は、帳簿をつけ間違えた等以外では、通常ありません。)
手形売却損が絡む仕訳のパターンは主に以下の1パターンぐらいです。
①手形を銀行で割り引いた。
手形を銀行で割り引いたとき
「手形5,000円を銀行で割引き、割引料500円を差し引いた残額を当座預金とした。」という取引の仕訳は、以下のようになります。
(借) 当座預金 4,500 (貸) 受取手形 5,000
手形売却損 500
「受取手形」が減った⇒「資産」が減った⇒右側へ記入
「当座預金」が増えた⇒「資産」が増えた⇒左側へ記入
「手形売却損」が増えた⇒「費用」が増えた⇒左側へ記入
となります。
こういう仕訳でも、右側と左側の合計金額が必ず一致しますね。
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割引料の計算方法
先ほどの仕訳では、割引料が500円、と具体的な金額が呈示されていました。
ですが、実際の問題では、割引率や割引日数だけが与えられる場合もあります。
例えば、「手形5,000円を銀行で割引き、割引料を差し引いた残額を当座預金とした。割引日数は30日、割引率は年3.65%である。」という仕訳を見てみましょう。
割引料は、以下の計算で求めます。
割引料 = 手形金額 * 割引率(年) * 割引日数 / 365
1年での割引率は、割引日数が丸一年である場合に適用される率ですので、割引日数がある場合はその日数を365で割り、その値に割引率を掛けます。
ですので、上記の場合は
5,000 * 0.0365 * 30 / 365 = 15円
となりますので、仕訳は以下のようになります。
(借) 当座預金 4,985 (貸) 受取手形 5,000
手形売却損 15
一応注釈ですが、先ほどの割引料を求めるときに使った数値は、今、私が適当に考えた数値ですので、実際の問題で「15円」という小さく、しかも半端な額になるという問題は、あまりないかもしれません。
あるかもしれません・・・。
ですが、私はあまり見た事がないです。
次は、「日商簿記3級:手形の割引きについて 練習問題」です。
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