有価証券とは何ですか?
有価証券とは、価値が有る証券、という事です。
例えば、皆さんも聞いた事がある、株や国債などです。
今回の記事は、株式について説明していきます。
株をやる方もそうでない方も知っているかと思いますが、「株」は買った時点から、値段が上がる事があります。
もちろん下がる事もあります。
ギャンブルみたいなものですが、値段が上がれば、その分は利益になりますよね。
ですので、「株」を買います。
また、株を持っていると、配当金がもらえます。
これも株を買う理由ですね。
有価証券(株式)の仕訳の方法
それでは、有価証券の中でも、今回は株式の仕訳の方法を見ていきましょう。
株は、「株」とか「株券」とか「株式」という勘定科目ではありません。
売買目的有価証券という勘定科目を使います。
また、配当金の話を少しだけしましたが、これは受取配当金という勘定科目を使います。
「売買目的有価証券」は、お金に変えられるものなので、「資産」です。
増えたら左側、減ったら右側に記入します。
また、「受取配当金」は、「収益」です。
「収益」は、損益計算書の右側の項目ですので、増えたら右側、減ったら左側です。
これらが絡む仕訳のパターンは主に以下のパターンです。
①株を買った。
②配当金を受け取った。
③株を売った。
株を買ったとき
「A社の株式100株を、1株につき、500円で購入し、手数料2,000円とともに現金で支払った。」という仕訳は以下のようになります。
(借) 売買目的有価証券 52,000 (貸) 現金 52,000
手数料は、売買目的有価証券に含みます。
これは、仕入のときに勉強した「仕入諸掛り」と同じ考え方ですね。覚えてますか?
あとは難しくありません。
「売買目的有価証券」が増えた⇒「資産」が増えた⇒左側へ記入します。
「現金」が減った⇒「資産」が減った⇒右側へ記入します。
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配当金を受け取ったとき
「所有するA社株式の配当として、配当金領収証500円を受け取った。」という仕訳は以下のようになります。
(借) 現金 500 (貸) 受取配当金 500
配当金領収証は、小切手と同じく、「現金」で処理します。
「現金」が増えた⇒「資産」が増えた⇒左側へ記入します。
「受取配当金」が増えた⇒「収益」が増えた⇒右側へ記入します。
株を売ったとき
株を売るときは、買ったときと値段が変わっているときもあります。
その値段の差分は、もし買ったときより高い値段で売ったのであれば、「有価証券売却益」という勘定科目で処理します。
逆に買ったときより安い値段で売ったのであれば、「有価証券売却損」という勘定科目で処理します。
前者は「収益」、後者は「費用」と扱います。
「所有しているA社株式11,000円を、10,000円で売却し、代金は現金で受け取った。」という仕訳は以下のようになります。
(借) 現金 10,000 (貸) 売買目的有価証券 10,000
有価証券売却損 1,000
買ったときより値段が落ちているので、損していますね。
この場合は、上記のような仕訳になります。
「売買目的有価証券」が減った⇒「資産」が減った⇒右側へ記入します。
「現金」が増えた⇒「資産」が増えた⇒左側へ記入します。
「有価証券売却損」が増えた⇒「費用」が増えた⇒左側へ記入します。
逆に得した場合も見ておきましょう。
「所有しているA社株式10,000円を、11,000円で売却し、代金は現金で受け取った。」という仕訳は以下のようになります。
(借) 現金 11,000 (貸) 売買目的有価証券 10,000
有価証券売却益 1,000
買ったときより値段が上がっているので、得していますね。
この場合は、上記のような仕訳になります。
「売買目的有価証券」が減った⇒「資産」が減った⇒右側へ記入します。
「現金」が増えた⇒「資産」が増えた⇒左側へ記入します。
「有価証券売却益」が増えた⇒「収益」が増えた⇒右側へ記入します。
株は、決算をまたいで持っている場合は、「評価替え」というのを行いますが、それについてはまた今度学習します。
次は、「日商簿記3級:有価証券・国債/社債について」です。
いつも教科書として、利用させていただいてます。
本当にお世話になり、ありがとうございます。
配当金領収書1000円を受け取ったとなっているのに、仕分けは500円になってました!
コメントありがとうございます!
すみません、修正しておきました!
ご指摘ありがとうございましたm(__)m