費用の繰延べとは何ですか?
例えば、今期の11月にお金を借りて、同時に先1年分の利息を先に支払ったとします。
12月31日を決算日としている場合、11月と12月分は今期の利息ですが、それ以降の分の利息は次期の利息ですね。
この場合、先に支払っている来期の利息を、前払費用という資産に振り替える事を費用の繰延べといいます。
費用の繰延べの仕訳の方法
前払いしている費用は、「前払家賃」や「前払利息」という勘定科目を使います。
総合して「前払費用」とする事もありますので、実際の問題を解く場合は、問題文で与えられる勘定科目をよく見てください。
なお、これらは「資産」という扱いです。
この「前払費用」が関わる仕訳のパターンは、主に以下のパターンとなります。
①費用を支払ったとき
②決算のとき
③次期になったとき
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費用を支払ったとき
「11月1日に借りたお金の利息を1年分の1,200円を現金で支払った。」という仕訳は以下のようになります。
(借)支払利息 1,200 (貸)現金 1,200
費用を支払ったときは普通に上記のように仕訳を行います。
決算のとき
2ヶ月分は今期の利息ですが、10ヶ月分は来期の利息ですね。
つまり1,000円は来期の利息です。
(借)前払利息 1,000 (貸)支払利息 1,000
「前払利息」が増えた⇒「資産」が増えた⇒左側へ記入します。
「支払利息」が減った⇒「費用」が減った⇒右側へ記入します。
次期になったとき
次期では、本当に支払わなければならない時期になるので、本来の「支払利息」に振り替えます。
(借)支払利息 1,000 (貸)前払利息 1,000
「前払利息」が減った⇒「資産」が減った⇒右側へ記入します。
「支払利息」が増えた⇒「費用」が増えた⇒左側へ記入します。
先ほどと逆ですね。
今回の学習内容はそれほど難しくないと思いますがどうでしたか?
収益の場合も同じような処理がありますので、次回説明します。
次は、「日商簿記3級:収益の繰延べについて」です。
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