前回の「日商簿記3級:売上原価について1」の学習の続きです。
前回は、売上原価を求める仕訳の方法として、三分法を学習しましたね。
今回は、分記法を説明していきます。
分記法を使った仕訳の方法
分記法は、商品売買の取引を「商品」「商品売買益」の2つの勘定科目を使って処理する方法です。
これまでは「仕入」「売上」といった勘定科目を使っていましたが、このようなやり方ではないという事です。
商品の仕入や売上を行ったときは、「商品」という「資産」が増えたか減ったかというイメージで仕訳をします。
例えば、「単価100円の商品10個を仕入れ、代金は掛けとした。」という仕訳は以下のようになります。
(借)商品 1,000 (貸)買掛金 1,000
「商品」が増えた⇒「資産」が増えた⇒左側へ記入します。
「買掛金」が増えた⇒「負債」が増えた⇒右側へ記入します。
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また、「原価100円の商品10個を、120円で売上げ、代金は掛けとした。」という仕訳は以下のようになります。
(借)売掛金 1,200 (貸)商品 1,000
商品売買益 200
「商品」が減った⇒「資産」が減った⇒右側へ記入します。
「売掛金」が減った⇒「資産」が増えた⇒左側へ記入します。
また、この取引において、原価100円の商品10個を、一つ120円で売っているので、200円の得をしている事がわかります。
これは「商品売買益」で処理します。
「商品売買益」が増えた⇒「収益」が増えた⇒右側へ記入します。
そして、期末に残っている「商品」が、次期への繰越す商品の金額になります。
日商簿記3級試験としては、前回学習した「三分法」が主に出題されるそうです。
今回学習した「分記法」は、日商簿記4級の試験範囲だそうです。
ですが、稀に分記法の資料が与えられるような問題もあるそうなので、覚えておきましょう。
次は、「日商簿記3級:売上原価について 練習問題」です。
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