それでは、貸付金・借入金についての簿記の仕訳の練習問題をやってみましょう。
次の取引を仕訳してみてください。
①当店は、商店Aに借用証書によって現金100,000円を貸し付けた。
②当店は、商店Aに現金100,000円を貸し付け、同額の約束手形を受け取った。
③当店は、商店Bに借用証書によって100,000円を借り入れ、利息2,000円を差し引かれた残額を現金で受け取った。
④当店は、約束手形を振り出して商店Bに現金100,000円を借り入れた。
⑤当店は、商店Bに借り入れた100,000円を、支払利息2,000円とともに現金で返済した。
⑥当店は、商店Aに貸し付けた100,000円を利息2,000円とともに現金で回収した。
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解答
①(借)貸付金 100,000 (貸)現金 100,000
②(借)手形貸付金 100,000 (貸)現金 100,000
③(借)現金 98,000 (貸)借入金 100,000
支払利息 2,000
④(借)現金 100,000 (貸)手形借入金 100,000
⑤(借)借入金 100,000 (貸)現金 102,000
支払利息 2,000
⑥(借)現金 102,000 (貸)貸付金 100,000
受取利息 2,000
解説
①
「現金」が減った⇒「資産」が減った⇒右側へ
「貸付金」が増えた⇒「資産」が増えた⇒左側へ
となります。
②
「約束手形」と問題文にあるので、普通の貸付金ではなくて「手形貸付金」となります。
あとは①と同じ考え方です。
③
借りると同時に、利息を支払っているのが問題文から読み取れますね。
借りた全体額から、支払った利息分を引いた額が、実際に手に入る現金の額になります。
ですので、現金は98,000円です。
「現金」が増えた⇒「資産」が増えた⇒左側へ
「支払利息」が増えた⇒「費用」が増えた⇒左側へ
「借入金」が増えた⇒「負債」が増えた⇒右側へ
となります。
④
「約束手形」と問題文にあるので、普通の借入金ではなくて「手形借入金」となります。
あとは③と同じ考え方です。
⑤
「借入金」が減った⇒「負債」が減った⇒左側へ
「支払利息」が増えた⇒「費用」が増えた⇒左側へ
「現金」が減った⇒「資産」が減った⇒右側へ
となります。
⑥
「現金」が増えた⇒「資産」が増えた⇒左側へ
「貸付金」が減った⇒「資産」が減った⇒右側へ
「受取利息」が増えた⇒「収益」が増えた⇒右側へ
となります。
特にややこしくはないですが、「手形」が付くか付かないのかだけは知っておかないと厳しいですね。
わからなかった方は、もう一度下記の記事を読んでおいてください。
日商簿記3級:貸付金・借入金について
日商簿記3級:手形貸付金・手形借入金について
次は、「日商簿記3級:資本金・引出金について」です。
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