それでは、自己受為替手形、自己宛為替手形についての仕訳の練習問題をやってみましょう。
次の取引を、商店A側、商店B側のそれぞれから見た仕訳をしてみてください。
①商店Aは、商店Bに対する売掛金10,000円を回収する為、自分を受取人とする為替手形を振り出し、商店Bの引き受けを得た。
②商店Aは、商店Bに対する買掛金10,000円を支払う為、自分を名宛人とする為替手形を振り出した。
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解答
①
商店A
(借) 受取手形 10,000 (貸) 売掛金 10,000
商店B
(借) 買掛金 10,000 (貸) 支払手形 10,000
②
商店A
(借) 買掛金 10,000 (貸) 支払手形 10,000
商店B
(借) 受取手形 10,000 (貸) 売掛金 10,000
解説
①
商店Aから見たら、
「売掛金」が減った⇒「資産」が減った⇒右側へ
「受取手形」が増えた⇒「資産」が増えた⇒左側へ
となります。
商店Bから見たら、
「買掛金」が減った⇒「負債」が減った⇒左側へ
「支払手形」が増えた⇒「負債」が増えた⇒右側へ
となります。
②
商店Aから見たら、
「買掛金」が減った⇒「負債」が減った⇒左側へ
「支払手形」が増えた⇒「負債」が増えた⇒右側へ
商店Bから見たら、
「売掛金」が減った⇒「資産」が減った⇒右側へ
「受取手形」が増えた⇒「資産」が増えた⇒左側へ
となります。
①の全く逆ですね。
「自己受為替手形」「自己宛為替手形」という言葉ほど難しく考える事はないと思います。
普通の「為替手形」に比べると、簡単ではないかと思います。
今回の問題がよくわからなかった人は、以下の記事をもう一度よく読んでみてください。
日商簿記3級:自己受為替手形について
日商簿記3級:自己宛為替手形について
次は、「日商簿記3級:手形の割引きについて」です。