それでは、固定資産の減価償却の練習問題をもう1問やっておきましょう。
次の取引の仕訳をしてみてください。
以下の条件の建物があります。
取得原価1,000,000円
現時点での減価償却累計額90,000円
耐用年数20年
残存価額 取得原価の10%
この建物を900,000円で売却し、代金は小切手で受け取った。
なお、期首から売却までの期間は4ヶ月である。
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解答
(借)減価償却費 15,000 (貸)建物 1,000,000
減価償却累計額 90,000 固定資産売却益 5,000
現金 900,000
解説
まずは、一年で発生する減価償却費を求めます。
減価償却費は、
( 1,000,000 – 100,000 ) / 20 = 45,000円です。
期首から売却までの期間が4ヶ月なので、売却時に発生する減価償却費は、
45,000 * 4 / 12 = 15,000円となります。
何が減って、何が増えるのかを考えましょう。
まず減るものは、、、
「建物」「減価償却累計額」です。
増えるものは
「現金」「減価償却費」です。
※小切手で受け取る場合は、「現金」ですよ!
あとは、損したか得したかで、決まりますね。
元々1,000,000円であったものを、現金900,000円と減価償却累計額の90,000円、今回の減価償却費15,000とを比べると、貸方の金額の方が5,000円足りません。
よって、得しているとわかります。
「建物」が減った⇒「資産」が減った⇒右側へ
「減価償却費」が増えた⇒「費用」が増えた⇒左側へ
「減価償却累計額」が減った⇒「負債」が減った⇒左側へ
「現金」が増えた⇒「資産」が増えた⇒左側へ
「固定資産売却益」が増えた⇒「収益」が増えた⇒右側へ
となります。
言葉で説明すると、若干くどくなってしまいますが、それほど難しくないかなと思います。
固定資産の減価償却について、理解できていない方は、もう一度下記の記事を読んでおいてください。
日商簿記3級:固定資産の減価償却について1
日商簿記3級:固定資産の減価償却について2
次は、「日商簿記3級:引出金の決算処理について」です。